分解記事はこの雑誌的には当然の成り行きなんでしょうねぇ。半分も理解できてないけど、なかなかおもしろかった。
でもそれよか興味を引かれたのはクタラキさんのインタビュー記事。パソコン誌などでもよく見かける「情報家電のインタフェースが悪すぎるんでPSXを作った」という話から始まり、「なんだ、またこの話かい」とか思ってしまったが、大どんでん返し。
PS2 にネットワーク機能を追加するには、既存のリアルタイム・カーネルの上にTCP/IPなどのソフトウェアを載せるのが当たり前だと私は思っていた。
ところが開発陣はLinuxを導入した。… ゲームをするときとネットワークにアクセスするときでカーネルを切り替える。それに数十秒もかかる。そういったデジタル家電があるのは知っていたが、事もあろうにPS2の上で起こっているというのに、すごい衝撃を受けた。
緊急的にOS回りを全部やり直すことにした。それが2002年の年末のこと。
通信層やデバイス・ドライバまで全部を包含するカーネルを新たに書き始めた。
それを2003年5月のE3にこっそりと出してみた。
音楽が聴けて動画も見ることができて、WWWサイトにアクセスできる。これをシームレスのユーザ・インタフェースで行えるんだ。
Microsoft Corp.の社員が最初2人、次に数人、その後大挙して押し寄せて、我々を質問攻めにした。彼らはショックを受けたと思う。次期OS「Longhorn」でやろうと思っていた機能を実現したOSを、もうSCEが出していたんだから。
結局これがPSXのベースになった。
あー、引用が長くなっちゃったけど、ほら、読みたくなったでしょ!?(笑)
PS2-BB (だっけ?)が Linux 上で動いていたのを知らなかった僕が無知なのかもしれないけど、そこからOSを作り直し、思いの外いいものができたからPSXを作った、なんてなかなか聞けない話のように思います。