クロック周波数競争が一段落したので,とか言ってみる(笑)
製造プロセス上の問題から生じるリーク電流の急増と,それによる消費電力の大幅な増加,静音PC人気(って日本だけ?)やPCそのものの利用形態の変化などから,CPU や PC の性能をクロック周波数で測ることが(色んな意味で)できなくなってきた,といったところでよろしいでしょうか.
さて,次の記事をあげましょう.
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0405/26/news014.html
これを見て思ったことを時系列に列挙
- やっぱし CPU の性能競争ができんくなったんで別の分野をプッシュしはじめたんでしょ
- だったら従来の PC の速度的性能向上→革新的なソフトウェアの登場という流れはどうなっちまうんだ?
- 速度は 18 months で 2 倍になることを期待してソフトを作ってた人たちは大変なことにならない?ある意味で「線形」な速度向上がなくなるから,プログラムを書く人たちは別の手法を取り入れざるを得なくなるだろう.
- 「線形ではない」速度向上,つまりマルチコアなり Hyper Threading なりの技術に対応したプログラムを書くことで性能向上をはかる必要が出てくる.
- それどころか CELL コンピューティングに代表される分散型プログラミングが主流になり,以前から言われていた「プログラマーでもネットワークの知識くらい持っていなきゃ」という不可避の現実に直面するのでは.
- つまり,今までと同じ作り方ではいつまで待っても単一プログラムの速度は向上しない
チップセットの話なんてどこ吹く風,ここまで話が回ったところでふと思った.
「そんなわけないじゃん」
上記の話はたぶん一部は当たってるんだろうけど,性能向上が止まることはない.現状のPCが抱えるいくつかのボトルネックが一気に解消され,クロック周波数は同じでも劇的に実性能は向上し,「単一プログラムの速度は向上し続ける」んだと思う,自信はないけど.
で,話はさらに飛び,数十年後のコンピュータと現在の CPU について.
- 数十年後,コンピュータは現在では考えられないくらい「小さく」「安く」「当たり前」で「超低消費電力」になってる.特に,「電力」なんて使ってないんじゃねーかってくらい無限に近く動作するコンピュータが普通になってる.
- ま,SF の世界だよね.きっと,全世界的な資源の枯渇が…(ry とかw
- 極端だよねー,俺って元来楽観主義者だからこの地球にはまだまだ地下資源が眠ってると思ってるのよ,ってそれは置いておくとして.
- そんな「無限コンピュータ」が現実のものになった頃,現代のコンピュータ,特に 100 W 以上も消費するようなパーソナルコンピュータがあった時代って,今で言う「蒸気機関車が夢の乗り物だった時代」のように思い出されるのではないだろうか.
要は,未来の人にとっては滑稽な時代なんじゃねーかな,って.それだけ.
最後に,この流れではかけなかったけど,も少し考えたことを一応メモっとく.
- CPU やら PC やらの性能向上ってのは常に需要と供給のバランスだったんだと思う.交互に来ると言うよりは相互に密接に関連しあって発展してきたんだと.ENIAC から語ってもいいかも.
- 現在はパーソナルな用途で一番負荷が高いのは動画を扱う処理で,そこに要求される CPU 性能は現状より遙かに高い.が,今までのようなペースではこれから増加し続ける需要に見合う性能向上は期待できない.
- というわけで,こういった用途に焦点を合わせて性能向上を図ろうと,マルチコアなどの技術を導入するんでしょう.
- んで,注目のセキュリティ関連に照準を合わせた機能が付いたりしてるんでしょ.
- 需要という意味では「安くてそこそこの性能」も当然あるわけで,チップセットになんでも詰め込んじゃえっという発想もあるわけだ.
強引すぎ〜.っと.