蹴りたい背中

昨日,午前4時くらいから読み始めてそのまま徹夜して,あっという間に読み終えました.半分ちょっと,6割くらい読んだところで「あぁ,こりゃ二人はくっつかずなんとなく終わるな」とわかりました.唇がひっついちゃったのにはやられましたが.
で,全体的な感想.「痛い」.少なからずそういう経験がある,あるいはそういう人間をみたことがある中学〜高校時代を送った自分にとって,クラスからはじかれてる人間が主人公というのにはチクチクした.きっと誰しもが心当たりあることでしょう.授業間の休み時間の10分を机に座ったまま一人孤独に過ごすやつ.中学では一応友達もいて,休み時間はグループ内の「自分では面白いと思ってる」者がたわいもない話題で場を盛り上げているのをみて楽しくもないのにおおげさに笑ったり,…うまく言えないけど(書こうとすると小説丸写しになっちゃう自分がなさけねー)そんな感じで過ごしていたのに嫌気がさして,高校では自分から友達を作らない人間.
僕は高校生じゃなかったんでよくわからないけど,学祭とかで地元の高校に遊びに行ったら,「なんでこいつに友達がいないの!?」ってやつが何人かいて,今思えばそういうことだったのかな,なんて思ったりする.地元に帰って昔馴染みと飲むのが楽しみで仕方ない僕にしてみれば絶対理解できない,「あそこにはもう帰りたくないんだ」なんていう札幌在住の友達の気持ちとかも,もしかするとこういうことなのかもしれないって思うと,切なく感じました.ま,その友人はすでに結婚されて子供もいたりするわけで,かつ帰りたくない別の理由も痛いくらいによく知ってるんですが.

そう,痛いです.ラストはまぁ無難かなぁ,作者さんがんばってるなぁ,やっぱりこの終わり方か,と思ったけど,読後感は悪くなかったです.あんましこれ系の小説読み慣れてないと「え〜,こんな終わり方つまんねーよ」と感じるのかもしれないけど,僕は好き.

久々に「本」を読んだけど,また読みたくなってきました.日本語って綺麗だなーっと思ったりもしたし.国語,そう小中の国語の教科書に載ってる小説を思い出させるような(きっとあえてそうしてるんだろうなって思わせる)ながーい文章もありつつ,にやりとしました.あ,どこか忘れたけど2カ所くらい馬鹿笑いできるポイントもありました.本読んでて笑ったのって珍しいかも.つーか堅い本しか読んでなかったのかなぁ.最近読んだ本は技術系小説だったし.

今日も長くなりました.僕って文章長いんだよな.よくない傾向だ.